『クリエイターズは勝負に出る』の考察
1/27にYoutubeにアップロードされたバーバパパの最新作、
『クリエイターズは勝負に出る』の考察を書き残しておこうと思う。
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■用語
①タワーで埋め尽くされた街
・創作界隈
・SNSの世界を具現化したものかもしれない
②タワー
・クリエイターの知名度によって階層が違う
・知名度の高い人ほど、上に行くシステム
・AIが現れてからタワーの変動が激しくなる
・SNSのフォロワー数か?
・同じタワーであれば同じ界隈かもしれない
③タワーに住む人間たち
・クリエイターズ
・あらゆる分野の創作者たち
④身体から指を生やした人間たち
・AI
・AIに人間のイラストを描かせると、顔や身体は遜色ないのに手指の部分だけおかしいイラストを描くことからの比喩表現と思われる
⑤顔面に文房具が刺さった人間たち
・技術理論を磨いたクリエイター
・或いは、便利なツール(ソフトウェア/サービス)を使うクリエイター
⑥腕がやけに細い人間たち
・本人自体にその界隈の技術力はないが、AIを駆使してクリエイターをしているAI使役者
・腕を磨いて技術を身につけたクリエイター達と違い、その手の技術(筋肉)を身につけずにAIを使役して土俵に立っているので腕がやけに細いと思われる
⑦街を見下ろすでかい人間
・クリエイター以外の我々世間サイドの象徴
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■シーンごとの解釈
【1】クリエイターズの日常
0:00〜
・クリエイターたちは各々、自分なりの作品の作り方を模索しながらも楽しそうに作品作りをしている
・模型(トイレットペーパーの芯?)クリエイターが作品を完成させ、世間に向けて発表し、自分の今いる階層から飛び立つように知名度が上がる
【2】AIの界隈侵食
0:45〜
・その一方で、模型クリエイターの知名度が上がったことによるきっかけか、AIに目をつけられる
・まるで空き巣のように侵入し、AI(身体から指を生やした人間)が作品を学習する
・AIの技術が世間の目に留まり始める
【3】クリエイターズを見つめる人影
0:49〜
・クリエイター達は出来上がった陶芸作品について品評中
・世間は他の場所を見ていたが、AIの存在に気づき目を見張る
・世間はそこからAIに注目を注ぎ始める
【4】界隈が大荒れ
1:00〜
・他界隈からやってきたAIたちが満を辞してクリエイターズのいる界隈に降り立つ
・AIは圧倒的速さで作品をいくつも生み出していく
・その光景を見たクリエイターズは、ポッと出のAIたちに敵対心か或いは闘志のようなものを燃やす
・AIが現れたことにより、自分達の築き上げた地位や価値が変動していく激動の時代
【5】AI vs クリエイター
1:14〜
・AIはいつも一本調子でクリエイターを後退させるように追いやる
・頭上に現れているオブジェクトは、その日ごとに変動しない安定した技術の現れか、代わり映えのしないアイデアの現れか、塔を築き上げていくようにどんどん均等に高くなっていく
・しかし、頭上のオブジェクトはAIイラストのようにぱっと見きれいに見えるが、細かいところに歪さが残っている
・対してクリエイターは、常に変動気味で最後はAIに恐れ慄くように痩せこける
・頭上に表れているオブジェクトは、その日ごとに安定しない技術/メンタルの現れか、アイデア力の柔軟さの現れか、時間経過ごとに痩せ細り立ち上がれなくなる
・頭上のオブジェクトは滑らかな曲線で変な突起など飛び出していない
【6】世間の視点
1:20〜
・この動きは過去に流行った「パンケーキ食べたい」のモーションか?
・AIとクリエイター奮闘など素知らぬ顔で、虚空を見つめるような眼差しで踊っている
・なんか流行っているからという理由で、とりあえず流行に乗る世間一般人の象徴
・その間にもさまざまな界隈はタワーの高さが変動していくように変化し続ける
【7】1人椅子に座り上空を見つめるクリエイター
1:31〜
・形を成してない緑や黄色のようなドットが頭上に佇む表現は、クリエイターの具現化してないアイデア
・喧騒的なあの街とは違う歯車に囲まれている空間は、それはまるで静かな部屋で1人考え事をしていると聞こえてくる秒針の音のようで時間の流れを表している
・そして何か思いついたかのようにハッとするクリエイターだが、次の瞬間何者かに邪魔されアイデアが霧散する
・この何者かは《自分自身の余計な思考》だとか、《宅配便(のインターホン)》だとか、《上司からの電話》だとか日常的なそう言った突発的な類な気がしてる
【8】立ち上がれクリエイターズ
1:43〜
・痩せこけてしまったクリエイターは、作品を作ることをやめ塞ぎ込むように俯いている
・その背景で、AI達がこの界隈を蹂躙し続ける
・少しして、技術理論で武装した(顔に文房具の刺さった)クリエイターがAIに立ち向かおうと同界隈の者たちを勇み立てるように鼓舞する
・このクリエイターから技術を教わることによって、技術理論を武装したクリエイターたちは簡単に萎むことのない土台となる基礎(筋肉)を身につけ復活する
・この文房具はなにも知識だけでなく、便利ツールの所持とも捉えられなくもない
・『文房具=ツール=ソフトウェア(アプリケーション)=創作するにあたって便利なもの』という考え方もできる気がする
・便利なツールを使用することで、より確実に正確に作品を仕上げていくことができるようになる
・あらかじめ内蔵されているテンプレの使用で時短になるなど
【9】リベンジクリエイターズ
1:53〜
・AI達ののさばる現状から目を背けて居座った狭い世界(鍵垢)から囲いを外して同じ土俵に立つ
・ただこのシーンは、囲いを取ったのが技術理論を武装したクリエイターが外しているわけではないので、もしかしたら囲いの中にいるAI達を作ったAIクリエイターかもしれない
・その場合、AI達が囲いの中にいるのはクリエイターたちから著作権のことや、自分達の居場所を奪われることへのAIクリエイター陣への非難があり公開停止していた比喩かなと
・理論を身につけたクリエイターが再び表舞台で活躍すると、その技術力にAI達は追随できずに倒されていく
・絶対的基礎を身につけたクリエイターズは簡単に倒れることは無くなった
・しかし彼らは似たようなものしか作れなくなった
・同時にそこにはもう作品作りに対する楽しさとか、己らしさとかが失われてしまう
・目や耳、口などが塞がっている様はそれを表してそう
・彼らクリエイターは当初どんな情熱を秘めて、そして何のために作品作りを始めたのだろうか
【10】リベンジAI
2:03〜
・AI達は彼らの技術を学ぶ
・そして今度は、AIたちに支持命令するAI使役者(腕の細い人間)が現れる
・そうすると今度は、AIがより明確なものを作り出すことに成功してしまう
・それに屈した一部のクリエイターズは頭を抱えて項垂れる
【11】AI vs クリエイター2
2:09〜
・意味などなかった作品にAI使役者が目的(命令)を与えて抽出された作品は今まで以上に意味を持ち始めていく
・もうクリエイター側も、AI側もどっちも似たような状況になっている表れがあの人間タワーなのだろうか
・協力し合えばもっとすごいものが作れるだろうに、お互い相容れない存在になっているのがあの描写なのかも
・その姿は側から見ると、マウント取り合戦してるみたいである
【12】褌完成
2:16〜
・空中に褌の紐が創造されていく様子は、そうしたクリエイターとAIの技術合戦の末に生成されたもの
・『世間がその技術を身につける=人の褌で相撲を取る』
【13】日々変化する街並み
2:26〜
・あいも変わらず、世界は目まぐるしく変わっていく
・クリエイターズの活動場所であるSNSはAIの出現前と変わらない日常と見せかけて、あの時とは世間の状況は変わっている
・AIと技術理論武装と流行に塗れた世間
・どんなに頑張ろうとも、結局新しいものをすんなりと受け入れることができる者が技術を使いこなしてしまう比喩かなと
・或いは、クリエイターが苦労して作ったものだとか、AIが人間の作った技術や作品を模倣して作ったものだとか、世間的にはそんなのどうでもいいことで、ただただ出来上がった作品や技術の上澄みだけ吸い続ける隠喩?
・世間の目が斜め上を向くのは、流行に乗りながらも新しい流行をまた探しているみたいに見える
【14】遂にアイデアが形になる
2:49〜
・1人黙々と世間から離れて模索する陶芸クリエイターの閃きが、今度は何者にも邪魔されることなく具現化に成功する
・世間の喧騒(称賛や非難の声のする場所)から己を切り離し、自分の世界(感覚)を大切にしているクリエイターは革新的でオリジナリティー溢れる技術を生み出す
・市場でずっと同じ方向性で勝負し続ける、凝り固まった思考しかできない界隈へ向けた風刺のようにも感じる
・どの界隈でもいずれAIが人に追いついてしまうのは、ある種当たり前のことであるからこそ、同じ盤上で勝負しようと躍起になるのは愚かなことなのかもしれない
・AIという作品自体もかつて机上の空論ただの夢物語としての単なる人の想像物だったが、いずれ本当に人の手で創造した物であるからこそ、そのアイデアの源泉はクリエイター、つまりその革新的なアイデア(可能性)は人間の中に存在し得るものであるというわけだろうか
・ちなみにこの陶芸クリエイターは冒頭の陶芸クリエイターと別人だと思われる(レコードプレイヤーの針の配置と板の色が違うため)
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※この先、考察に関係ないただの独り言につき『ブログ主のこと知りたい人』 or『 時間をドブに捨ててやってもいい人』だけに推奨する※
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実は初めての考察ブログで一体何をどう書けば正解なのかわからんのです。
といいますか、こんな長文をYoutube以外のコメントでネットに公開する行為自体も初めてなもので、とりあえず熱量と勢いで書き上げました。
そもそもなぜ考察を出したのかっていうのを端的にお伝えすると、
「Youtubeに毎回コメントBANされてるから」
に尽きる。
過去鑑みても他所様宛でも本人様宛にも変なコメントはしてないはずなので作者からのBANでないと思いたい。
本当に。いや切実に。
とりあえず!一先ず!懲りずに!!
“ 最後までチョコたっぷり ” という謳い文句のごとく、
考察をびっしりと書いたコメントは案の定、今回もYoutubeからスパム判定をくらってるようだ。
割いた時間も虚しく残念ながら現在もなお表示されていない。
前回も前々回もその前もシャドウバンされてるのか考察や感想コメントが掲載されずじまい。
もはや誰にも見られない考察コメントを永遠と本家に書き残す意味が全くない……。
というわけで、このやるせなさを消化させるがために遂にブログを立ち上げてしまったというわけである!
それが経緯というやつです。
(そもそも、どこに書き込もうが読んでくれる人がいるという絶対保証はないので同じと言われれば全くもってその通り)
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バーバパパ氏に限らず、作品に対して作者以外の人間がいくら考察したところで
作品の真意は作者しか持ち得ず、本人が答えを提示しない限りきっと永久にわからないだろう。
それでも思わず考察したくなるような想像力を掻き立てる作品を生み出してくれる、そんな素晴らしきクリエイターたちがいる限り
元来作者にとってその作品に深い意味や思い入れがあろうがなかろうが、答えのない答えを我々は追い求め続けてしまう。
同じ作品を見ているはずなのに、人それぞれ受け取り方や考え方が違うのは非常に面白い。
だから余計にやめられないんですよね。
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ということで、初ブログそろそろ〆ます。
ここまで最後まで読んでくれても、くれてなくてもどちらでも全然構わないが、
今回書き記したこの考察は
世界に無数に存在する解釈の中の、そして現時点での私のたった一解釈なだけであって
決して正解ではない。
自身の視点ですらまた別の日に見れば違う見え方にもなるだろうし、
他人の考察を目にしようものなら全く似てもいない解釈でもそう言われれば「その世界線もありだな」とも感じるようにもなるだろう。
所詮そんな程度のもののわけです。
なので動画に対してどう解釈したのか、どこのシーンがお気に入りだとか、
あの場所気になるだとか、もし心の内に秘める何かがみなさんの中にもあるのなら、
是非ともその考えや気持ちは大切にしてほしい。
そしていろんな人の解釈や感想を見てもっと世界の視点を自由に広げてみてはどうだろうか。
今回の考察を交えて答えるのなら、
それこそが人間を人間たらしめるうちの1つの能力であり、現在に至るこの時代まで生き残った強みだと私は考える。